2006年 06月 05日
『杯(カップ)-緑の海へ-』沢木耕太郎を読んで |
この本を手に取ったのは、ちょうどドイツのガイドブックを探していたところに目に付いたからです。沢木耕太郎と言えば『深夜特急』をすぐ思い浮かべる方が多いはず。あの本を読んで旅に出ようと思った人も大いに違いない。アジアやインドへ行ったのも彼の影響を少しばかり影響受けたと言っても過言ではありません。
この『杯(カップ)-緑の海へ-』を手にとって少しばかりどんな内容か立ち読みをしてみた。その結果買って読むことにした。その理由は、彼は、韓国、日本を行き来しながら日韓W杯を満喫するのだが、韓国であった真実を描いていて、彼なりの見たままを描いているんだろうなと思ったからです。
内容は、1ヶ月に渡って行われた日韓W杯を、彼は『アエラ』の取材で、サッカー観戦の記事を書きながらサッカー観戦しながら旅をするもの。私がかれがどのくらいサッカー・フリークかわからないが、この本を読んでみると、すごいフリークなのがよくわかる。というのも、結果が彼の思い通りになっているからです。なんか嫌な予感がすると思ったら、結果もそうなっちゃうのだ。もちろん私たちは既に結果を知っているので、彼の嫌な予感は、すぐに結果に直結してしまうので、おっ、そんな予感したの?さすがですねという感じになってしまうのです。だが、この試合がツマラナイ試合になりそうとか、そんな感じの予想がズバズバ当たってしまうのも、この4年後に読んでみると、なんかなぁ。サッカー・ファンだけじゃないだろうけれど、予想オヤジに思えてくる。当ったことはしゃべるんだけれど、外れた事は書かないみたいにね。まぁ、沢木さんの場合は、ほとんど当たっている感じなんで、そうとは言えないかもしれません。
私も韓国に2度遠征5試合、日本でも2試合見たので、彼の観戦スケジュールの組み合わせの難しさもわかる。ただ、今の沢木さんは『深夜特急』の時の彼ではなく、マスコミどもと同じ仲間の作家の沢木さんなんだなと実感。彼は私たちのように一般観戦者のようにチケット入手に手こずっていないので、1試合を見るという喜びを共感できなかった。
あの悪夢のスペインvs韓国の試合後、ソウルに帰る手段があるかないかわからないらしい。そして、韓国人の親切からソウルまで彼らの自家用車で一緒に帰ることができたという旅ならではいい話が書いてあるが、私からすれば、もっと計画立てて欲しいもんだと思ってしまう。バスも鉄道ももちろんあったはず。行ってからなんとかなるという『深夜特急』スタイルの旅は、観戦が目的でないならいい。だけれど、私たちは沢木さんみたいに、そんな無鉄砲な旅で、1試合見られなくなるのは、痛い。だから、みんな現地に着いてからも移動手段のことを考えてたりするんです。その1枚の観戦チケットの重みをこの本から得られなかったのは残念です。そのこともこの本ではちょくちょく出くわす。
スペインvsパラグアイの試合、チョンジュだったと思うけれど、試合後出会った女性、彼女は、これから深夜の電車でソウルに戻って、飛行機に乗って成田へ。そしてチョンジュの試合の翌日に、鹿島でイタリアvsクロアチアの試合を観戦(ちなみにクロアチア、イタリアを破ってます)し、その翌日は横浜で日本vsベルギーを見るという人がいました。そういう人とほんとに出くわすので、今回の沢木さんがしている観戦旅行、知らない人は凄いことしているなぁって思うかもしれませんが、私たちは贅沢なことしているなとしか思いませんでした。
長くなってしまったので、次回へ。
この『杯(カップ)-緑の海へ-』を手にとって少しばかりどんな内容か立ち読みをしてみた。その結果買って読むことにした。その理由は、彼は、韓国、日本を行き来しながら日韓W杯を満喫するのだが、韓国であった真実を描いていて、彼なりの見たままを描いているんだろうなと思ったからです。
内容は、1ヶ月に渡って行われた日韓W杯を、彼は『アエラ』の取材で、サッカー観戦の記事を書きながらサッカー観戦しながら旅をするもの。私がかれがどのくらいサッカー・フリークかわからないが、この本を読んでみると、すごいフリークなのがよくわかる。というのも、結果が彼の思い通りになっているからです。なんか嫌な予感がすると思ったら、結果もそうなっちゃうのだ。もちろん私たちは既に結果を知っているので、彼の嫌な予感は、すぐに結果に直結してしまうので、おっ、そんな予感したの?さすがですねという感じになってしまうのです。だが、この試合がツマラナイ試合になりそうとか、そんな感じの予想がズバズバ当たってしまうのも、この4年後に読んでみると、なんかなぁ。サッカー・ファンだけじゃないだろうけれど、予想オヤジに思えてくる。当ったことはしゃべるんだけれど、外れた事は書かないみたいにね。まぁ、沢木さんの場合は、ほとんど当たっている感じなんで、そうとは言えないかもしれません。
私も韓国に2度遠征5試合、日本でも2試合見たので、彼の観戦スケジュールの組み合わせの難しさもわかる。ただ、今の沢木さんは『深夜特急』の時の彼ではなく、マスコミどもと同じ仲間の作家の沢木さんなんだなと実感。彼は私たちのように一般観戦者のようにチケット入手に手こずっていないので、1試合を見るという喜びを共感できなかった。
あの悪夢のスペインvs韓国の試合後、ソウルに帰る手段があるかないかわからないらしい。そして、韓国人の親切からソウルまで彼らの自家用車で一緒に帰ることができたという旅ならではいい話が書いてあるが、私からすれば、もっと計画立てて欲しいもんだと思ってしまう。バスも鉄道ももちろんあったはず。行ってからなんとかなるという『深夜特急』スタイルの旅は、観戦が目的でないならいい。だけれど、私たちは沢木さんみたいに、そんな無鉄砲な旅で、1試合見られなくなるのは、痛い。だから、みんな現地に着いてからも移動手段のことを考えてたりするんです。その1枚の観戦チケットの重みをこの本から得られなかったのは残念です。そのこともこの本ではちょくちょく出くわす。
スペインvsパラグアイの試合、チョンジュだったと思うけれど、試合後出会った女性、彼女は、これから深夜の電車でソウルに戻って、飛行機に乗って成田へ。そしてチョンジュの試合の翌日に、鹿島でイタリアvsクロアチアの試合を観戦(ちなみにクロアチア、イタリアを破ってます)し、その翌日は横浜で日本vsベルギーを見るという人がいました。そういう人とほんとに出くわすので、今回の沢木さんがしている観戦旅行、知らない人は凄いことしているなぁって思うかもしれませんが、私たちは贅沢なことしているなとしか思いませんでした。
長くなってしまったので、次回へ。
by tandem-hachi
| 2006-06-05 22:44
| サッカー